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2012.03.04

半導体、そして日本の行く末。

1_2半導体の大手メーカー「エルピーダメモリ」が会社更生法を申請し倒産した。 パソコンなどの電子機器に使われる半導体製品は、かつては“産業のコメ”とまで囃され、日本の屋台骨を支えるハイテク産業の主役だったが、価格競争にさらされ易い「DRAM(ディーラム)」に特化したこともアダになり、300億円もの国費を注入した国策企業となるも、あえなくぽしゃってしまった。
身近に感じることでは、たとえばデジカメに使うSDカードやらUSBメモリー。 年を追うごとにどんどん価格が下がり、3~4年前では「ン」万円もした「ン」ギガバイトの製品が、今では秋葉原の安売り店に行くと「ン」百円で手に入る。 このように、半導体ビジネスの怖さは、差別化の難しい製品はたちどころに価格競争の荒波に呑まれ、短期間で値崩れを起こし、ビジネスとして成立しなくなるリスクをはらんでいる点だ。
半導体に限らず、電機業界をはじめ自動車、船舶といった、かつては工業国日本を代表する稼ぎ頭だった多くの製造業が瀕死の重症。 これは、高品質でハイテクであることだけで勝負し続けることができると信じてきた日本の産業界全体の問題に起因するように思う。
絶え間ない変革モデルを誰からもわかるカタチで体現し、企業価値を極限にまで高めたアップル社は言うまでもなく、品質のみならず、付加価値をホンキで追求して先輩格の日本メーカーを追い越した韓国の電子機器産業の成功は、井戸の中のカエルだったかも知れない日本人が本来気づかなければならなかった日本人の「強み」を思い起こしてくれる。
今日の朝日新聞に「日本のソフトパワー」と題するヨーロッパ総局員氏のコラムが載っていた。それによると、今、世界の若者向けファッションで、日本語ブームが起きているとか。 例えば「スーパードライ」を直訳した「極度乾燥」と書かれたトレーナーやTシャツが大受けというのだ。 日本の芸術や文字に魅了されたデザイナーが手掛けた製品が“カッコいい”とされ、ブレイクしているらしい。
マンガやアニメ、J-POPが先行する「クール・ジャパン」だとすると、日本語やら古来の日本文化そのもの、さらには日本の気候・風土といった、これまで日本人自身があまり「付加価値」「商品」として捉えていなかった領域のものたちに対して、世界は既に熱い視線を投げかけている。
コラムでは、警備会社セコムの英国での成功も紹介している。 宅急便のヤマトは、日本国内の成功モデルを海外展開し、更なる成長を目指している。 つまり、古来からワレワレ日本人が得意にしてきた質の高い「ソフト&サービス」を、世界が求めていることに、もう少しホンキで気付いてもいいのではないか、と思った。

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