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2012.02.25

ポールがジャズを唄うと。

Photo_3今年の6月に古希を迎えるポール・マッカートニーが新譜をリリースしたというので気になっていたのだが、会社近くにあるタワーレコードの試聴コーナーで1~2曲聴いて迷わず購入。 ダイアナ・クラールのピアノをリーダーとするドラム、アコースティックギター、そしてダブルベース(!)をバックに1930年代アメリカのスタンダード・ジャズをまったり、はなんりとカヴァーするという想定外のコンセプト・アルバムだ。
1970年にビートルズが解散したあと、ポールはいろんなアルバムを出し続けてきたが、“ザ・ビートルズ”という巨大な世界との隔たりも相まって、いまひとつ「響く」楽曲が少ないように感じていた。 が、ポールがジャズシンガーに徹して収録した今回のアルバム『キス・オン・ザ・ボトム』は、そんな中でも異色かつ出色の作品に仕上がっているように思える。
スタンダード・ナンバーと言っても聴き慣れた曲は少なく、いかにも通好みという選曲となっていること自体カッコいいのだが、「イッツ・オンリー・ア・ペイパームーン」や「アクセンチュエイト・ザ・ポジティブ」「バイバイ・ブラックバード」といった多くのジャズメンが手掛けた名曲を、あのポールの声で聴けるということに素直に感動してしまう。 もちろん、バックの演奏も素晴らしいうえ、エリック・クラプトンやスティービー・ワンダーまでサポート陣として連れて来てしまった「そこまでやる?」感もあるけれど、ポップス界の大御所ならではの“余興”として大いに楽しめる。 ついでに、収録に使ったマイクロフォンは、ナット・キング・コールが使ったものだそうで。。
アルバムリーフレットにあるポールのコメントの中に、彼の父親から聴かされていたジャズの響きや作曲家コール・ポーターへの想いが綴られている。 そして、古い時代のジャズが、ビートルズの音楽の礎のひとつになっていると言っている。 ビートルズが結成されて50年目という節目にリリースしたアルバムによって、そんなビートルズ・サウンドとジャズとの溶融を知るというのも、とても面白い体験。 かつてビートルズにハマり、ジャズを長年贔屓にしているワタシにとって、今回はポール御大にヤラレました。

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