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2011.02.13

監獄博物館。

Photo先週に引き続き網走ネタをもうひとつ。 出張のついでの網走でやはり気になる網走刑務所。 日本一有名な刑務所とも言えるこの最果ての監獄は、健さんの「番外地シリーズ」ファンならずとも気になるスポットだ。 明治初期の北海道。 未開だった旭川から網走へ通ずる幹線道路開削のため、人口600あまりの寒村・網走に囚人1200人と看守170名が送り込まれたのが、その始まりとか。
現在も網走刑務所は開設当初の場所にあるが、明治期の木造監獄が昭和59年に廃止となり、建て替えられたもの。 一方、古い建物をはじめとするかつての行刑施設は、北海道開拓の歴史を物語る“証人”として移築・保存され、世界的にも希な刑務所博物館「網走監獄」として公開されている。

Photo_2Photo_3ワタシはてっきり昔使っていた刑務所施設の一部を復元でもして“博物館っぽく”見せているだけだと思っていたが、実態を見てびっくり。 5棟の舎房が放射状に広がる巨大獄舎そのものをはじめ、レンガ造りの正門、刑務所庁舎、職員官舎から受刑者が使っていた浴場、教誨堂と呼ばれる木造講堂、明治期に網走にあった裁判所法廷までを移築し再現。 これでもか、の中身と規模に感服した。

Photo_4閉館前の17時頃、ほとんど来場者もいなくなった監獄には一種異様な臭気とマイナス6℃の寒気が漂い、かつては酷寒にも暖房が与えられなかったという過酷さと、囚人の怨念とも受け取れる“妖気”のようなものを感じた。
一方、機能に徹した建造物の美しさは素晴らしい。 刑務所という場所はおそらく、大の大人を大勢拘束し、長期間に渡って整然と、かつ、効率よく受刑者を監視するための合理的な構造と厳格な運用ルールに支配されているのだろう。 それだけに、刑務所建造物からはムダや装飾は極限まで排除され、結果、それ自体がとても美しい構造体になっているように感じた。

Photo_5犯罪と法の帰結点でもある刑務所。 その実態である“壁の中”は、お世話にでもならない限り知る機会はないだろうが、有名な網走刑務所ならではのこの博物館は、もっと広く知られてもいいと思う。

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コメント

zapさん、ご無沙汰。
小綺麗になりましたなあ網走刑務所。
ワタシがいた、じゃなかった、ワタシが見に行った1978年3月にはまだ博物館がなく、実際の刑務所に行ってみるしかなく、もちろん中には入れてくれず、門柱のところで記念写真を撮って引き揚げました。いま博物館がある天都山は、なーんにもないところでしたなあ・・・我乍らご苦労様なことに、歩いて登りましたが。
流氷見物のついでだったのですが、さてもう一度見に行かれるかなあ・・・流氷も刑務所も。
当時でも寒さが骨身に応えました。トシヨリになった今ならもっとコタエルだろうなあ・・・

投稿: 赤壁周庵 | 2011.02.20 07:36

周庵先生、まいど~

そう言えば1973年の正月は天都山から初日の出を拝みました。
雪の中を歩いて登って、高校生の時分は元気やったです(*^-^)
ついでに山頂から湖畔を往くSLの写真を撮ったりしてね。

当時の網走刑務所は冬は酷寒だったようですけど、
今では冬でも20℃に保たれているんだそうで、現像液みたいです。
我が家より暖かい・・・(-ε-)

zap

投稿: zap | 2011.02.20 11:09

> 我が家より暖かい・・・(-ε-)

をいをい・・・

投稿: 赤壁周庵 | 2011.02.20 20:21

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