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2011.01.23

ウメ、ほころべば。

Photo今年は例年より気温が低い冬。 昨夏のあの酷暑がウソのような冷え込みが続くが、さすがに冬至も過ぎると陽の光も春らしくなってきてた。 春と言えばウメ。 厳冬のこの時期にひっそり咲き、春を先取りするかのようなこの花の強さと芳しさには、サクラとはまた違う魅力を感じる。

『耐雪梅花麗 経霜楓葉丹』

雪に耐えて梅花麗しく 霜を経て楓葉丹し

西郷隆盛がその甥の政直のために作ったと言われる五言律詩の中の一節は、梅のしたたかさと美しさに共感を覚える日本人のココロに響くものがある。
自宅の近所でも紅梅がほころびはじめ、早朝の陽に照らされ“そこだけ春”の様相。 だが、寒さはまだまだ続きそうだ。

ウメと言えば紅梅と白梅がポピュラーだが、そのウメの中でもいち早く咲きだす蝋梅(ろうばい)も、その可憐な色と香りは魅力的。 黄色の花を咲かせるこの「梅」は、厳密にはウメの仲間ではないそうだが、ところによっては12月末から正月にかけて咲き始める、まさに新春にふさわしいめでたい花、と言えそうだ。

自宅近所の野田市にある清水公園は、この蝋梅の名所のひとつ。 数日前の朝日新聞の記事でこの清水公園の蝋梅が紹介されていたこともあり、クルマを転がして一足早い梅見に行ってきた。
ここの蝋梅は、なんと既に盛りを過ぎていて、咲きかけのツボミが所々に見られる程度で、やや肩すかし。 ただ、その香りは、まさに“先取りの春”を感じさせる芳しさだ。 止まない寒さを克服して咲き香る花に、チカラをもらえた心持ち。

梅の花
夢に語らく
風流(みや)びたる
花と我思ふ
酒に浮かべこそ

ウメの花が夢に出てきて言うことに、
私は自分をお洒落な花だと思うんです。
どうか杯に浮かべてみてくださいね。

Photo_2万葉歌人一の酒好きと言われた大伴旅人は“酒を讃むる歌”と称した茶目っ気たっぷりな作品をいくつか遺しているが、梅の花を詠んだこの歌からは、ウメを愛でる1300年後の日本人にも、いにしえの粋人の洒落っ気が充分に伝わってくるように思う。

春は、もうすぐ。

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コメント

職場のそばにある小学校の校庭の梅の花が咲いているのについ最近気付きました。
梅の花って今頃の季節だっけ?というくらい季節感に疎くなっている自分・・・
歳を重ねたらもっと気持ちに余裕ができるのではと思っていたのに、現実はそうでもないようです。

MIXIでニックネームを blackcatに変えました。
特別な意味合いはなく、我が家の黒猫を溺愛してるだけのこと。
あ!その黒猫の名前は”小梅”です。
このブログタイトルに偶然ですがリンクしてる(^_^;)

投稿: えしゃれっと | 2011.01.24 22:14

えしゃれっとさん、コメントありがとうございます(*^-^)

確かに、最近「季節感」に対して鈍くなってきたように思います。極端に暑かったり寒かったりするので、良い意味での季節感を感じることのできる“イベント”が減ってきているのかも知れませんね。

小梅チャンという名の黒猫君、カワイイ名前ですねぇ。

zap

投稿: zap | 2011.01.26 02:13

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