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2010.02.21

二つ目の、勢い。

Photoいま、落語に注目が集まっている。元々落語好きは少なくないが、この“古典芸能”を認める人が増えてきていることはとても嬉しいことだ。ただ、落語はなぜかTVに登場することはほとんど無く、聴きたいと思っても寄席へ出向いたり、たまに掛かるラジオやCDを買って楽しむぐらいしかチャンスがないのが実情だ。そんなトレンドを受け、インターネットサービスのニフティがこの1月から「落語配信サービス」を開始した。
このネットでの落語放送という新サービスの企画時に、ワタシは一介の落語好きとしてニフティ社の方から意見を求められるというご縁をいただき、昨日、大森のニフティ本社で行なわれた番組収録に立ち会わせていただいた。
題して「ニフティ寄席」。昨今流行りのiPodやパソコンに“落語データ”をダウンロードして好きなときに好きなだけ聴く、という仕組み。また、番組としてのポイントは、東京落語でいう「二つ目」の口演が中心というところだ。ワタシは、このいわゆる前座に次ぐ二つ目というランクの若手噺家さんの高座を生でじっくり聴いたことはほとんどなかったのだが、登場した4名の落語家さんの巧さと勢いに正直たいへん感銘を受けた。
この、前座と真打の間に位する二つ目というポジションは、会社やスポーツ界で言えば10年選手。ベテランのとば口に立つ脂の乗った噺家さんが大勢いることをあらためて確認した思いだ。
この日登場の落語家さんと演題は次のとおり。
柳家喬の字『浮世床』(うきよどこ)、春風亭朝也『粗忽の使者』(そこつのししゃ)、三笑亭夢吉『天狗裁き』(てんぐさばき)、春風亭一之輔『黄金の大黒』(きんのだいこく)
いずれもあまり聴く機会のない古典演目だが、現代風のスピード感と洒落たアレンジを利かせながらまとめ上げた芸は味わい深く、収録会場は終始大笑いに包まれた。

今回あらためて思ったのは、噺家の力量は、聴き手に如何にその場面をリアルに想像させることができるかどうかにかかっている、という点だ。仕掛けや装飾の一切ない“舞台”では、単に可笑しい話しを聴かせるだけではなく、噺しの場面・情景を「観客」の目に浮かばせることができるかどうか、が大きな勝負どころだろう。
そしてこの落語配信サービスも、上質の落語を掛けるとともに、如何に聴き手へ寄席のライヴ感を伝えることができるか、がその人気を決めるように思う。

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