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2007.06.03

not中華、but中国。

Imgp4895この週末、親のケアの要あり神戸を往復した。取り立てて急を要する状況ではないが、「老=老介護」から来るストレス軽減のためにはコドモが相手をすることが多少なりとも役立つかとの思いがある。大学入学の歳に親元を離れ、かつ同年に片親と死別したワタシにとって、この約30年間、親の近くにいて時間を共有するということに対してあまり頓着しなかったことの反省もある。
母親は幸いにして未だ「ぼけ」は入っていないようだし、関西人風「ボケ」モードへの即妙な切り換えスイッチも健在なようなので、当面は安心かと思いたいが、そこは80にも垂んとする齢な訳で、いつ何時ガタリときてもおかしくはない。

Imgp4896Imgp4867ワタシが神戸帰省時に楽しみにしているのが、30年ちかく常連として通っている神戸・元町にある中華料理店『紅宝石(こうほうせき)』でのそんな親との会食だ。
繁華なエリアからやや離れた目立たない場所にあるこの店は、グルメ本風に言えば隠れた名店。南京街を中心に神戸に数ある中華店の中で、おそらく味、雰囲気ともにビカイチと言える。顔馴染の店主である李さんは本場・広東の出身。風貌と言い、喋り方と言い、チャイニーズ・フィルムからたった今抜け出てきたと言えそうなキャラの名料理人だ。奥方と2人の子供たちと切り盛りするこぢんまりとした店は地元の常連サンでいつも賑わっている。

Imgp4874Imgp4891『紅宝石』で出される料理で特筆すべきは、何を食べても食材の持ち味を活かしきっていること。所謂味付けやアブラっこさを極力抑え、素材本来の風味や食感が最大限楽しめるように調理されているのが嬉しい。
この日も、ヒラメの春巻きとか湯葉と豆腐の煮物と言った普段の中華料理ではあまり馴染みのない食材を使った絶品メニューを出してくれた。李さんファミリーとの楽しい会話とともに、久々に本場の味を家族で堪能した。

Imgp4885NTTのタウンページのジャンルでは「中華料理」と「中国料理」を分別しているらしい。中華料理と呼ぶ場合は、日本人向けに味付けや調理法がアレンジされた大衆料理を指し、中国料理と呼ぶ場合は中国本来の料理を指すとか。
チャイニーズ激戦区神戸の街ハズレのこの人気店は、きっと「中華」とは一線を画した本場・本流・生粋の「中国料理店」なんだナ、とあらためて思った。そして、親子の強い絆に支えられて、一家でそんな商売が営めていることを、羨ましくも感じるのだ。

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コメント

ウー残念。
こんないいお店が有るんだったら行ってみたかった。
久々の神戸ロケ。
夕食を食べる店がわからなくて本当に苦労しました。
でも大好きなバーは、震災にも負けずに健在でした。

投稿: すなっぷ | 2007.06.07 09:54

すなっぷさん。
次回はぜひ行ってみてください。
神戸市中央区下山手通り3丁目のお地蔵さんの前です。
この店も大地震で罹災しましたが、
比較的スグに元通りの店構えで
復活したのは嬉しかったですね。

投稿: zap | 2007.06.07 23:52

実は「中華料理」と「中国料理」の使い分けがそんなに厳密になされているとは知りませんでした。意味に応じて使い分けられているとすら思いませんでした。多くの場合、恣意的に使い分けられているものだとばかり(漠然と)思って調べることをしませんでした。
また、「不具合」にしても、広辞苑が「多く、製造者の側から、「欠陥」の語を避けていう」とまで云い切っているとは知りませんでした。何気なく忍び込んでくる言葉に無頓着でいるのは恐ろしいことだなあ、と今回は食い気よりも先に殊勝にも反省してしまいました。
中華料理(「中国料理」はほとんど行ったことがない)は当たりはずれが少ないので、不案内な土地では大抵、中華屋さんを探して入っています。それでも「これは不味い」とか、ましてや「これはひどい」とまで思ったことはありません。神戸でも一人の時はまず中華料理ですが、ごく安直な店からやや高そうな店まで、これまたハズレだったことはありません。同じような話は世界各地を旅した人からも聞くことができます。こうして土地柄に馴染んだり本場風を守ったりしながら中国人とともに中華料理や中国料理は広まっていったのかも知れません。我々日本人や日本料理はどうなんだろうか、とやや心許ない思いになるところですが・・・

投稿: 赤壁周庵 | 2007.06.10 08:47

赤壁周庵さん。毎度。
思い出すに、ヨーロッパやアメリカに行っても、結構美味な「中国料理」にありつけるけど、日本でアタリマエに食せるような「中華料理」は、世界中、ひょっとしたら中国でもあまり無いのかも知れませんね。日本で定番の中華丼や中華ソバも中国にないんでないかい? よって、正しくは『中華風日本料理』ですね。

投稿: zap | 2007.06.12 00:05

なるほど。

投稿: 赤壁周庵 | 2007.06.12 02:52

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